一級建築士の仕事は、建築士法3条により、「複雑・高度な技術を要する建築物を含む、すべての施設の設計および工事監理を行うことができる」 と定義されています。つまり、どんな大きさの、どんな高さの建物でも、建てることができるのです。
それだけに業務は多岐にわたりますが、代表的なものをまとめてみましょう。
※平成21年より、高さ20mを超える建築物などは「構造設計一級建築士」、階数3以上かつ5000平方m以上の建築物には 「設備設計一級建築士」の関与が必要です。
- 1. 設計
- 建築意匠設計、構造設計、設備設計の3つにわかれています。日本で「建築家」と呼ばれる人は、建築意匠設計に優れた建築士を指すことが多いようです。
- 2. 積算
- 建築に必要な資材全てについてコスト計算や管理を行います。
- 3. 工事監理
- 設計通りに工事がおこなわれているかチェックします。
- 4. 工事監督
- 現場の工事がスケジュール通りに進むよう監視します。
- 5. 現場管理
- 職人を手配し、現場での作業が安全に進むよう管理します。
- 6. 手続代理
- 建築主の代わりに、専門的な知識が必要な各種申請や手続きをスムーズに行います。
建物の規模によっては、数年、数十年がかりのプロジェクトも少なくありません。昼間は現場や公官庁に出向き、夜は机に向って製図をする。知力と体力、精神力を必要するタフな仕事といえます。